60歳でも夢の途中

しおちゃん

2024年01月18日 13:25


 弱い自分と向き合う

 インフルエンザに罹患し
39度の熱にうなされ人生初の
寝正月は、神様から与えられた
試練を含めた還暦厄祓いになった。

 平熱になっても身体のだるさが
抜けず痰と咳に悩まさ結局、初出勤も
10日になってしまう。

 そんな状態なので
正月料理を楽しむどころか
食欲も無い身体は大好きなお酒も
受け付けないどころか、飲む気力さえ
全くない状態だった。

 成人式に出席するため帰省していた
息子と妻とは、感染予防のため
しおちゃんは隔離状態で会話さえ交わせず
ずっと布団の中で横になっていた。

 こんなにも寝る事ができるのかと
自分でも感心していた。

 何もできないので、読みたかった本を
読破したが、非常に面白い内容で
引き出しの奥に閉まっていた感情を
呼び戻す事ができた。

 60歳と言えば、世間では間違いなく
老人と呼ばれる世代ではあるが、
しおちゃんには、そんな意識が
全くない。

 50歳から60歳を迎えるまでも
しおちゃんは、変わる事のない
青春意識を持ち続けていた。

 一日40キロも50キロも歩ける体力に
しおちゃんは自信を持っていたが、妻からは
「自分は若い若いと言っているけど
貴方は、幾つだと思っているの?」
といつも説教されていた。

 口では、強がっていても
体力の衰えは自分自身が感じていた。

 今年もインフルで寝込んで
体調が回復した時、妻から
「口癖のように大丈夫大丈夫と言っても
こうやって寝込んでしまうのよ」
と優しい表情ではあるが強い口調で
説教された。

 昔の人は、老いては子に従えとか
仏教用語の三従では言われているが
60代がそうかと言われればまだまだ
先のような気がする。

 しおちゃんは、50代の徒歩の旅で
決めた事がある今まで以上に
子供達の自主性を重んじる自分の夢は、
65歳まで封印して妻のやりたい事が
あれば背中を押してあげて、
行きたい所があれば、自由にさせてあげたい。

 息子が、大学を卒業して就職をしたら
四国巡礼を達成することと65歳を過ぎたら
妻と県外か海外に移住することが
共通の二人の夢でもある。

 海外に就職した娘は、沖縄に帰る気など
全くなく大学生の息子も沖縄での就職は
眼中にないような気がするし彼も最近は、
海外に興味を持ち始めている。

 これまでの人生を振り返っても
反省はたくさんあるが、後悔することは
殆ど持っていないが、それは自分に対してで
家族に対しては悔やんでも悔やみきれない
思いはたくさんある。

 それでも娘も息子も順調に成長して
成人することができた二人とも
自分の夢に向かって着実に歩んでいる。

 60歳の新年はこれまでは当たり前に
考えていた健康一番を敢えて全面に出して
健康一番の「健」の文字を令和六年度の
一文字とした。

 これまで数多く失敗を体験したが、
その全ての反省を引き出しの奥に
大事に保管することで過去に囚われる
ことなく未来を憂うこともないのかも
しれない。

 大事なことは、これから迎える一日一日を
大事に刹那を生きることで楽しい未来が
待っていると考えることにした。

 世のため人のためとかではなく
健康一番を常に自分に言い聞かせ
妻には、大丈夫大丈夫ではなく自分の
弱い部分も遠慮なく曝けることにした。

 夫婦の夢は健康あってこそ
達成できるもので自分の
やりたい事、会いたい人、行きたい土地
たくさんの夢や憧れがある。
 
 一番の理解者である妻と
これからは、心を許せる友に
正直に心を開くことで精神的な
ストレスを最小限に抑えることが
大事である。

 健康一番の次は、心を許せる妻や
心友には「正直一番」を心がける
生き方を60代の人生目標とする。

 50代の目標であった「人生初体験」は
妻の理解のおかげで人並み以上の
夢実現を達成できた。

 50代最後の昨年は、七月に還暦を迎え
忘れられない思い出を創造した令和5年
だったが、満足し過ぎたのか大きな
判断ミスをしてしまった。

「百聞は一見にしかず」
「聞いた百より見た一つ」
しおちゃんのポリシーでもある
この二つの言葉の意味を
失念してしまった。

 最近の政治行政や社会状況を
鑑みる時、自分事を他人事に
置き換えている人の存在を感じること事が
よくある。

 だからと言って自分一人の力では、
どうしようもなく世の中の不条理を
改めて肌で感じてもいるしその現実を
受け止めることもできる。

 派閥の論理、政治交渉ではなく法廷闘争に
持ち込む政治家たちの姿が今の子供達に
どのように映し出されているのか
しおちゃんは、不安に感じている。

 時代の違う過去に活躍した指導者に
リードされた時代にそれぞれの
一回しか無い人生をどのように評価するのか
良くも悪くも今を生きる人にしか
できないと思っている。

 自分の人生の現時点は、
全て因果応報であり誰の責任でもなく
自分自身の生き様なのである。

 60代は、これまで出来なかった
しおちゃんの素の部分を妻には
これまで以上に曝け出すことを
目標にすることに決めた。

 アナログ世代に生まれた
しおちゃんは、時代に流れに
逆らうことなくデジタル世代に
取り残されないように足掻いてきた。

 5年前からスケジュール管理も
全てスマホやiPadを利用したので
手帳を持たなくなった。

 60歳でスタートした令和六年度は
手帳で管理し一日の出来事も記録する
ことにした。

 2007年に始めたこのブログも
今年で17年目を迎えた。

 久しぶりに手帳に
新年の抱負を筆で書いた。
「健康一番」
「弱い自分を我慢しない」
令和六年 元旦
「弱い自分と向き合う」
「今の自分を認める」

 しおちゃんは、自分の夢に向かって
一歩踏み出せる事ができた。
ワクワクする人生にするためにも
妻と家族を見守って行きたい。

 自分の人生の主人公は
自分自身でありしおちゃんの
一番の理解者である妻に耳を
傾けていきたい。

 還暦は、これまでの人生経験を
過剰評価することも成功体験に
浸るのでもなく謙虚に素直に
スタートする自分でありたい。

 大人の階段をどこまで昇り
どのフロアーにいるかはわからないが
一つ言えることは、しおちゃんは
幸せだと声を大にする事ができる。
 確かに少し悩みも疲れも
抱えてはいるが、着実に成長している
子供たちには、煩わされることもなく
夢と希望をいつも頂いている事だけは
間違いないと自信を持って言える。

 次回 まだまだ続くしおちゃんの夢 

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